ボイスキュー

今回のリポート先は世界遺産の韮山反射炉のすぐそば、
蔵屋鳴沢さんの特別展示場、反射炉館で開催されている
つるし飾り雛の会場からお届けしました。

お話をうかがったのは、飾りを作っているグループ「和布遊半」の近田典子さんです。
展示会はかれこれ20年ほど前から始めたそうで、
グループのメンバーはかなりの人数がいたことがあったものの
現在は15人ほどに落ち着いているとのことです。
メンバーは毎年時間をかけて新作をこの展示会に用意するのだそうです。

会場には、つるし飾り雛だけでなく、兜飾り、干支飾り、タペストリーなどもあり、
入口からはいると広い場内の壮観な光景に、思わず感嘆の声が出るお客様も多いとか。
われわれスタッフも例にたがわず、会場に入るなりご挨拶する前に声が出ました。
作品は即売もしており、干支飾りなどはリピーターのお客様がいらっしゃって
毎年その年のものを購入していただいているということもあるそうです。
兜飾りでは、野球の大谷選手が所属していたエンゼルスの兜パフォーマンスの影響か、
飛ぶように売れたというエピソードもうかがいました。

「和布遊半」では、着なくなった着物などを再生活用して、
さまざまな作品に仕上げていくそうですが、
古い着物は処分に悩む方も多いらしく、その入手には困ることはないとか。
そして同じ着物でも古いものほど今のものと違った、布としての素晴らしさがあり
そのことも展示会を通じてお客様に知っていただけたらと近田さんは仰っていました。
リポートでお訪ねした際にメンバーの方々が
ユニフォーム代わりに着用していたチュニックもそのひとつで、
みなさん、素敵に着こなしていらっしゃいました。

12月から4月まで無休で展示会を実施していますが、
近田さんによれば、地元の方々にはまだまだ浸透していないのではという心持なのだそうです。
まだ1ヶ月以上の会期があります。
みなさん、ぜひ一度お訪ねになってみてください。
韮山の反射炉から茶畑に向かう坂道の途中に入口があります。
一見の価値あり、ですよ！！