みんなで学ぼう!あつまれ!防災学園
今回のテーマは「台風」についてお勉強します。
そもそも台風とは?
熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼びますが、このうち赤道よりも北の 北西太平洋・南シナ海 に在って、低気圧域内の最大風速が17m/s(毎秒17メートル)以上のものを「台風」と呼びます。
台風は地球の自転の影響で北~北西に向かう性質を持っていて、太平洋高気圧の周りを北上してきます。
よく言われる「強さ」と「大きさ」について気象庁は台風の勢力を示す目安として風速を元に台風の「大きさ」と「強さ」を表現しています。「大きさ」は、風速毎秒15メートル以上が吹いている範囲の半径で、「強さ」は最大風速で区分をしています。また風速25メートル以上の風が吹く範囲を暴風域と呼んでいます。
「大きさ」の半径が500km以上800km未満の台風を「大型」800km以上の台風を「超大型」 となります。最大風速が毎秒33m~44mの台風を「強い」44m~54mを「非常に強い」54m以上を「猛烈な」と呼びます。
台風は巨大な空気の渦巻になっていて、地上付近では上から見て反時計回りに強い風が吹き込んでいます。そのため、進行方向に向かって右の半円では、台風自身の風と台風を移動させる周りの風が同じ方向に吹くため風が強くなります。左の半円では台風自身の風が逆になるので右の半円に比べると風速がいくぶん小さくなります。
台風は積乱雲が集まった物で雨を広い範囲に長時間わたって降らせます。台風は垂直に発達した積乱雲が中心の眼の周りを壁のように取り巻いていて、そこでは猛烈な暴風雨となっているのです。この眼の壁のすぐ外は濃密な積乱雲が占めていて激しい雨が連続的に降っています。また日本付近に前線が停滞していると、台風から暖かい湿った空気が流れ込んで前線の活動を活発化させ、大雨となることがあります。
台風の中心の位置だけを気にするのではなく、降雨帯や前線の位置にも気を付ける必要があります。台風の影響は遠く離れていても注意しなくてはなりませんね。台風は地震などと違って「予測」ができる災害と言えます。現在は発生の予想と、予想進路や強度などが5日先まで発表されています。台風接近を事前に知ることによって防災行動計画(タイムラインといいます)を立てることができます。すでに、行政ではタイムラインに沿った対応が進められているのですよ。各家庭でも、タイムラインに沿って防災の行動計画をしておくことが必要ですね。