7月27日 アートインフォメーション 上原美術館
現在、上原美術館では仏教館で『出逢い―上原美術館の収集と調査』、
近代館で『再会-またであう、コレクション』という企画展を開催しています。
この展示会は8月31日までなのですが、
この展示が終わると、上原美術館は工事のため、来年の11月2日まで一年以上休館しますので
休館前に是非たくさんのお客様にお越しいただきたいと思います。
今回は仏教館の展示会について、ご案内いたします。
当館にとってテーマになっている「出逢い」には、
仏像を収集してコレクションに加えるという出逢いと
伊豆のお寺への調査による、知られざる仏像との出逢いがございます。
本日は伊豆の仏像についてのお話です。
最初に紹介するのは下田市宇土金地区の向陽寺から発見された阿弥陀如来像です。
大きさは40センチほどの仏像ですが、千年以上前の、阿弥陀如来の仏像としては
伊豆最古の仏像です。
当館がオープンしたばかりのころ、お客様の中に、慶応大学の教授で、
佐野美術館の館長だった西川新次先生という方がおられて
先生が美術館の正面の向陽寺というお寺に立寄った際、発見されました。
当館による伊豆の仏像の調査研究は、そのようなことをきっかけに始まったと思われます。
いわば、当館にとってこの仏像は恩人のような仏像なのです。

次に紹介するのは毘沙門天像で、像高60㎝に足りないくらいの
ちょっと素朴で、足が短くて、子供みたいな体型をしています。
900年くらい前の平安時代に造られたもので、下田市吉佐美地区のお堂から発見されました。
実はこの仏像の発見者は私、田島で、伊豆で最初に発見した平安時代の仏像なのです。
下田に来たばかりのころ、郷土史家の進士正男さんの依頼で
下田市吉佐美の集会場に出かけて行って出逢ったのがこの仏像でした。
面白いのは、左手に仏像を持っていることで、仏像が仏像を持っているというものなのです。
多分昭和になってから誰かが乗せてセメダインでくっつけてしまったと思われますが、
もしかすると日本で唯一の珍しい仏像かもしれません。

興味深い、さまざまな仏像を展示しておりますので
ぜひご来館いただき、皆様にも出逢っていただけたらと思います。
美術館基本情報
上原美術館 下田市宇土金341 電話:0558-28-1228
●展示:仏教館「出逢い―上原美術館の調査と研究」
●会期:開催中~2026年8月31日(月) 会期中無休
●開館時間:9時30分~16時30分(入館は16時まで)
●入館料:大人1000円、学生500円、高校生以下は入館無料
●仏教館に隣接する近代館では「再会-またであう、コレクション」を同時開催。