4月27日 アートインフォメーション 上原美術館
現在、上原美術館では仏教館で「東風吹かば 仏教東漸」、
近代館では「春、花めく」を、開催中です。
今回は近代館の展示についてご案内します。
桜が散り、日差しも暖かくなって、新緑の季節にむけて若葉がぐんぐんと成長してきました。
美術館周辺ではツツジの花が満開です。今まさに見頃を迎えています。

はじめにツツジにちなんで、安井曽太郎≪桐の花咲く庭≫を紹介します。
中央には紫色の桐の花、その右下にはツツジと思われる白と赤の花が描かれています。
時期とすれば4月の終わりから5月にかけてで、白と赤の花をアクセントに、
爽やかな晴れの日の雰囲気を醸し出しています。

この作品は、安井曽太郎が39歳の時のもので、18歳から26歳までフランスで学び、
帰国後の模索期を経て、独自の画風を試みはじめた頃に描かれました。
やわらかい色彩で描かれた春の陽光が、
木の陰影によって一層明るく桐の花にそそがれています。
模索中は、フランスで習得した油彩画の技法を、
環境の全く異なる日本の湿潤な気候の中でいかに一致させて描くか、
なかなか意のままにならず、かなり悩んだようです。
次の紹介は、印象派の画家、クロード・モネ≪藁ぶき屋根の家≫です。
ポプラ並木に囲まれたレンガ造りの藁ぶき屋根の家に
周辺の草木、赤い薔薇、黄色の花が描かれています。

この作品はモネがヴェトゥイユというところに暮らしていた頃のものですが
この頃のモネは、絵具を細かい筆致で並べるように筆を置いて
自然の光の印象を表現しようとしていました。
本作も、近くでみると単なる絵具の点でしかないのですが、
離れてみるとその色彩が生き生きとした花々が浮かび上がります。
伊豆・下田の当美術館にお越しの際は、周辺の花々にも注目してみてください。
美術館の外と展示室の両方で、春の花をお楽しみいただけます。
上原美術館の展覧会『春、花めく』は5月18日までの開催です。
ぜひご来館ください。
美術館基本情報
上原美術館 下田市宇土金341 電話:0558-28-1228
●展示:近代館「春、花めく」
●会期:2026年1月24日(土)~2026年5月18日(月) 会期中無休
●開館時間:9時30分~16時30分(入館は16時まで)
●入館料:大人1000円、学生500円、高校生以下は入館無料
●近代館に隣接する仏教館では「東風吹かば 仏教東漸」を同時開催中です。