6月23日 アートインフォメーション 上原美術館
上原美術館では企画展として、仏教館で特別展「伊豆 民間仏めぐり」、
近代館では「であう、はじまる―画家たちの初期作品」を開催中です。
本日は前回に続き、仏教館の特別展に出展されている仏像を紹介いたします。
この展示会では伊豆地区の13市町のうち、沼津市を除く12市町から
さまざまなお像に集まっていただきました。
どれも可愛い、面白い、個性的で、見るとほっこりする、安心する、
思わず笑ってしまう、そんな魅力的な仏像です。
まずご紹介するのは、伊豆の国市御門という地区のお堂に伝えられていた
閻魔様の像です。
閻魔様と言えば、怖いイメージですがこのお像はそうでもありません。
しかも派手な色使い。なんと修理時にペンキで塗られてしまっているのです。
また、このお像の底に書かれていたことで、作られたのが明治4年、1871年ということがわかり、
まさに廃仏毀釈という運動が起こっていたさなかだったのです。
同じ場所からは奪衣婆(だつえば)というお婆さんの像も展示しています。
このお婆さんは三途の川のほとりにいて、来た人の着物をはぎ取り、
木の枝にかけてその枝の垂れ下がり具合で川の渡り方をジャッジするという怖いお婆さんです。
でもこのお像ではどちらかといえばユーモラスな表情で怖くはありません。
もう一つ紹介するのは、石廊崎の正眼寺(しょうげんじ)というお寺からお借りした
荼枳尼天(だきにてん)のお像です。
白いキツネに乗っていて、ふつうはお稲荷様と呼ばれています。
いいかがでしょうか。
誰が作ったかわからなかったり、貴重な文化財でもない、そんなお像に触れて
ほっとするような時間を過ごしてみませんか。
皆様のご来館をお待ちしております。
美術館基本情報
上原美術館 下田市宇土金341 電話:0558-28-1228
●展示:仏教館「伊豆 民間仏めぐり」
●会期:開催中~2025年9月23日(火・祝) 会期中無休
●開館時間:9時30分~16時30分(入館は16時まで)
●入館料:大人1000円、学生500円、高校生まで入館無料 *近代館・仏教館の共通券です。
●仏教館に隣接する近代館では「であう、はじまる―画家たちの初期作品」を同時開催中です。