1月27日 アートインフォメーション 上原美術館
上原美術館では1月25日から展示が新しくなりました。
近代館では「あわいひかり やわらかないろ」、
仏教館では「ちいさなものはみなうつくし」を開催しています。
本日は近代館の展示について、ご紹介します。
上原コレクションは、もともと家を飾るための個人コレクションでしたから
家で飾って落ち着くような、穏やかさ、やさしさに満ち溢れています。
今回の展示では、その中でも風景の作品が中心です。
今回のポスターには、そんな企画を象徴するような作品として
安井曽太郎の「庭の雪」を掲載しています。
そして次に紹介するのは、モネの作品です。
こちらはモネが暮らしていたジヴェルニーという場所の対岸から見たセーヌ川の風景です。
この作品で注目していただきたいのは、暗い影の部分です。
山影や木の影をよく見てみると、灰色や黒ではなく、緑、黄、青が混ぜられています。
これはテレビなどの三原色に近い原理です。
モネは徹底的に細かな光をどう描くかを探求した人です。
実際、私たちの周りの影も、黒や灰色でなく、色があります。
モネはこのような表現をつきつめて、代表作「睡蓮」を描くことに至りました。
春に向けて、少しずつ寒さも緩んでいく時期となっていきます。
今回の展示作品を鑑賞していただくことで、
作品の穏やかさ、優しさに触れて、落ち着いた気分を味わってはいかがでしょうか。
皆様のご来館をお待ちしております。
美術館基本情報
上原美術館 下田市宇土金341 電話:0558-28-1228
●展示:「あわいひかり やわらかないろ」【近代館】
●会期:開催中~2025年4月13日(月・祝) 会期中無休
●開館時間:9時30分~16時30分(入館は16時まで)
●入館料:大人1000円、学生500円、高校生まで入館無料 *近代館・仏教館の共通券です。
●近代館に隣接する仏教館では特別展「ちいさきものはみなうつくし」を同時開催中です。