10月28日 アートインフォメーション 上原美術館
上原美術館では10月5日から、近代館で「ものがたりをよむ」、
仏教館で「仏像でみる伊豆の平安時代」という展示を開催しています。
今回は、仏教館で開催されている特別展「仏像でみる伊豆の平安時代」から3体の仏像を紹介します。
「伊豆には南北問題がある」ということが昔から言われていることを
みなさんはご存じでしょうか。
それは仏像に関することでして、天城山を境にして南北で仏像の様子が異なるのです。
北部は平安時代のものが少なく、鎌倉時代の素晴らしいものが残されています。
そして南部は平安時代の中でも古いものが多く、鎌倉時代のものは少ないのです。
その理由については、北部には源頼朝の旗揚げ場所であったり、
北条氏の本拠地であったりすることが大きな要因ですが、
南部のことははっきりとわかっていないのが実情です。
ところが三島市安久の長福寺にある3体の仏像が
上原美術館の調査により、平安時代の仏像であることがわかりました。
今回の特別展にはこの3体の仏像を展示しています。
上の画像、左から十一面観音像、薬師如来像、如来像(正確には不明)です。
以下にはそれぞれ1体ずつの画像を掲載いたしますのでご覧ください。
十一面観音像
薬師如来像
如来形像
伊豆北部には少ないと言われてきた平安時代の仏像ですが、
そのようななかで新発見ともいえる今回展示している3体を
上原美術館でぜひご覧ください。
美術館基本情報
上原美術館 下田市宇土金341 電話:0558-28-1228
●展示:仏像でみる伊豆の平安時代【仏教館】
●会期:2024年10月5日(土)~2025年1月13日(月・祝) 会期中無休
●開館時間:9時30分~16時30分(入館は16時まで)
●入館料:大人1000円、高校生まで入館無料
●仏教館に隣接する近代館では企画展「ものがたりをよむ」を同時開催中です。