4月22日 アートインフォメーション 上原美術館
現在上原美術館は展示替え休館中で、4月27日(土)の新企画展に向け、準備をしているところです。
本日の放送は、次回の仏教館で開催を予定している企画展『都の祈り 伊豆の祈り』について
少し紹介いたします。
上原美術館のコレクションの多くは、
天皇や上流貴族が一流の作家に制作を依頼した第一級の芸術作品です。
一方で我々の地域である伊豆でも、地域の人々が制作した、
かけがえのない仏像がたくさん伝えられています。
本展では前者を「都の祈り」、後者を「伊豆の祈り」というタイトルで表わしています。
具体的に二天像という仏像を紹介します。
上原美術館が所蔵するのは、今から900年前の平安時代のもので、
もう一方は、河津町の普門院というお寺に伝えられたもので、
今から350年くらい前、江戸時代の仏像です。
どちらも二体一組のお像で、お寺や信仰する人、御本尊をお守りするガードマンです。
二天とは、東西南北を守る四天王という仏さまのうちの選抜メンバーで
とても強くて頼もしい仏さまなのです。
そしてこの二天、邪気を踏んでいたり、甲冑を身に着けていたり、
ベルトとバックルらしきものがあったり、
共通点はありつつ見た感じは異なるのですが、実は同一人物なのです。
作られた時代、作った人、場所によってこんなにも違う、
とても興味深いことではないでしょうか。
上手い下手はもちろんありますが、
それを超えて何か味わいを感じていただけたら幸いです。
ぜひ一度、上原美術館を訪れて、いろいろな仏さまに出会ってみてください。
美術館基本情報
●展示:【仏教館】都の祈り 伊豆の祈り ※同時開催【近代館】もののありか
●会期:2024年4月27日(日)~2024年9月23日(日) 会期中は無休です
●開館時間:9時30分~16時30分(入館は16時まで)
●入館料:大人1000円、大学生500円、高校生まで無料