11月28日 アートインフォメーション 上原美術館
現在、上原美術館では特別展『無冠の仏像 伊豆・静岡東部の無指定文化財』を開催中です。
本特別展では、伊豆や静岡県東部地域より、優れた造形を持つにもかかわらず、
文化財指定をうけていない貴重な仏像の数々を厳選して展示していますが、
今回は「謎に満ちた富士山の女神」について紹介します。
『四面神像』
平安時代(11~12世紀) 一木造り・彫眼・素地
裾野市茶畑地区の浅間神社に伝わる神像で、高さは20㎝ほど。
一つの身体に前後左右あわせて4つの顔がついていて
平安時代に造られたと考えられています。
正面には持ち物と服の衣文が、各四面には長い頭髪が墨で描かれており、
女神を表しているようです。
『随身像』
平安時代 一木造り・素地
同じく茶畑浅間神社に伝えられる二体一対の武官像で、神を守る随身像と思われます。
県内において古代の随身像は報告がほとんどないため、県内最古といえるでしょう。
髭があることや、顔が横を向いていることなど、スタイルも珍しい貴重な作例です。
なお、今回紹介した展示品については、
11月28日(月)から30日(水)まで調査の予定があるため
展示についての詳細は上原美術館ホームページでご確認ください。
会期:2023年1月9日(月)まで 会期中 無休
開館時間:9:30~16:30
入館料:大人1000円、高校生まで500円
なお、仏教館に隣接する近代館では
企画展『まなざしをみる~画家とモデルの隠された視線』を同時開催中。